⚫最終章Ⅱ
③み仏の住む
ポッカリ空いた眼窩には
かつては
美しい
エメラルドグリーンの瞳が
もの問いたげに
もの言いたげに
じっと
私をみつめていたものだった
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セレモニーホールの職員は、
足の骨から順々に、
ひとつずつ
ていねいに
ダイキチザウルスを骨壺に入れる。
一番上は 頭蓋骨・・
最後にそっと、
のど仏をのせた。
のど仏は、
結跏趺坐した釈尊の姿という。
猫の大吉にも、
立派な釈迦牟尼がいらした・・
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いと小さき姿にあれど
猫てふものの
そののどにも み仏の住む
さこそ いとほしけれ
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