第二部Ⅷ ⑥笑うしかない
この間のこと。
凛はときに、そばに寄られることも嫌がったりする猫なのに、
なんだか妙にフレンドリーだった。
おかしいな???
ちょっと違和感はあった。
夕方、寝室の窓を閉めようとしたら、
カーテンの陰にゲロがあった。
あー!!!
こんな所に吐いて――!!!
凛のヤツめ!
件の凛は猫の巣の中。
じっと、ひそんでいる。
「凛!!
まったくあきれるわね!
すっかり隠れて!
顔ぐらい出したらどうなの!」
と怒ったら、
なんと、すごい勢いで、
丸窓からグイ!と顔を突き出すや、
すぐにパッと引っ込んだのだった。
『ああ、わかったわよ! 顔、出しゃいいんでしょ!』
言葉がはっきり分かるのだ!
笑うしかないのだった。
その時の写真がないのが残念!
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