(Ⅵ)にゃんこ亭の猫たち ①意外にもミケちゃんが!
ある時、一週間ばかり所用で留守にすることになった。
猫たちには、わたしなりに伝えたつもり、だったが、
相変わらず、3匹は、にゃんこ亭に詰めていたらしい。
夫と娘は、ふだん通りの生活をしていたから、
猫たちの様子を観察して報告してくれた。
といっても、平日の朝とふたりの休日の時。そして、帰宅後の事のみだけれど。
平日の朝。
クロミちゃんは、きちんと朝8時にお出まし。
そのあと、ミケちゃん、タクちゃんが続き、
物置の上から、我が家の気配に全神経を集中させているもよう。
夫も娘も出かけなければならないので、カリカリは出さない。
夕方。
帰宅した娘の目にとびこんだのは、
サンルームの窓べりに、キュッと、
くっつくように止まっている三匹の姿だったとか。
娘いわく、「一日中、見張っていたようだ」と。
急いで、カリカリをあげたというが、
猫たちは、娘を「不審者」のように見たという。
夜も更けた頃。
濡れ縁のあたりで猫の鳴く声・・。
見ると、ミケちゃんがいたそうだ。
「どうしたの?」と、夫が開けたドアから、
躊躇することなく、ミケちゃんが部屋に入ってきた。
このミケちゃん、警戒心「半端ない」猫である。
その猫が、あまり心を許していない夫と娘だけのいる部屋に入ろうとは!
しかも、そのあと、さらに驚いたことに、
部屋中をあちらこちらと、歩き回ったということだった。
「どうやら、ママを捜していたみたい」と娘。
その夜、電話で連絡を受けたわたしは、嬉しいやらびっくりするやら。
にわかには信じられないが、証拠写真がある。
まるで、犬のようにクンクン匂いを嗅ぎながら、
家中を見回って、引き上げて行ったということだった。
~ ~ ~ ~
3匹の猫たちがジャンケンしている図が浮かんだ。
グー、チョキ・・パーは、できるかな?
『三かいしょうぶ!』とかいって・・。
いずれにしろ、ミケちゃんが負けたのかもしれない。
『オバのにおいが、うすかった』というミケちゃんの報告に、
猫たちの間に動揺が走ったとか・・走らなかったとか・・。
~ ~ ~ ~
一週間後、帰宅したわたしを認めた時の、猫たちの顔!顔!顔!
驚きや喜び、安堵といったものが、それぞれの表情にあらわれた。
ハッとして、停止。そのあと、ジッと凝視。
眼をみひらき、フッと、緊張がほどけたのだった。
こんなに待たれているなんてね!(^^)!
にゃんこ亭の「オバ冥利に尽きる」というもの、です♡
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