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(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ⑩大吉の病気 【その3】

(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ⑩大吉の病気 【その3】 大吉が退院するときに、薬も処方されていた。 抗生剤と肝機能改善薬の2種類である。 それぞれ、一日一錠服用させるように、とのことだった。 簡単に飲んでくれるものと思っていたが、 これがなかな...
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(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ⑨大吉の病気【その2】

(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ⑨大吉の病気【その2】 さて、もともとが自由猫の大吉くん。 自宅療養なんて、できるんだろうか? 不安をかかえながら、借りたケージを組み立てた。 最近でこそ撫でさせてくれるものの、 誰もが口をそろえるほどの乱暴猫だ。...
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(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ⑧大吉の病気【その1】 (2007年 11月)

(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ⑧大吉の病気【その1】 (2007年 11月) 日曜日の朝のこと。 庭の枇杷の木の根元で、大吉は眠っていた。 声を掛けても、身じろぎもしなかった。 夜遊び好きの猫だから、一晩中、遊び歩いていたのだろう。 昼近く、ま...
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(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ⑦クロミの気骨

(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ⑦クロミの気骨 子猫時代のクロミちゃんには、おどおどした気弱さがあった。 【(7)里帰り猫ご紹介①クロミちゃん参照】➡ 物置の歌姫とか、女王さまとか呼ばれ、 センターを張るようになったクロミちゃんは、 自信たっぷり...
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(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ⑥惚れた弱み

(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ⑥惚れた弱み  クロミちゃんは、大吉を疎ましく思っている。 それは間違いなさそうだった。 物置の上に陣取り、端のほうにちんまり座る大吉を、 シャー! 火を噴いて追い詰めていって、庭に落とした。 体勢を整える間もあら...
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(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ⑤戦う猫

(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ⑤戦う猫 大吉が我が家の猫になったとはいっても、 それは、わたしたちの思い込みでしかないのだった。 束縛されることが嫌いな大吉にとっては、もっと大雑把で、 人恋しい時だけ、家の中に入りたい、というもののようだ。 だ...
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(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ④去勢手術 (2007年4月)

(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ④去勢手術 (2007年4月) あいかわらず、ケンカに明け暮れていたものの、 外断熱のハウスも持ち、首輪も付けることになった大吉は、 ほんの少し、穏やかな顔つきになったように見える。 白い毛並みは、かがやくように白...
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(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ③首輪騒動 (2007年正月)

(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ③首輪騒動 (2007年正月) にゃんこ亭を訪れるМ氏宅の猫たちに、 お年玉代わりの首輪を用意するようになっていた。 さて、来年はどんな首輪が良いだろう。 師走に入ってからというもの、あれこれ心づもりしながら、 犬...
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(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ②大吉ハウス

(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ②大吉ハウス 名付けたとたん、姿を消した大吉は、 ひと月後、白い毛をグレーに染めて庭に戻って来た。 師走の風が、冷たく吹き付ける頃だった。 鼻のあたりを斜めに横切るように、引っかき傷がみえた。 別の土地で、縄張り争...
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(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ①名前は大吉

(Ⅶ)にゃんこ亭の猫たち ①名前は大吉 白黒猫が抱っこしたことで、名前を決めることにした。 額のところが[人]のような模様だから、 「八」とか「大」とかの入る名前にしよう、と考えた。 八兵衛・・なんだか、おっちょこちょいの代名詞みたいだ。 ...