第二部Ⅴ ①凛はエスティシャン

飼い猫

第二部Ⅴ ①凛はエスティシャン

 

私のベッドの足元で、
せっせと毛づくろいをしながら、
伸びたり丸まったりして過ごすのが、
凛の一日のしめくくりである。

猫のきれい好きは知られるところだけれど、
本当に長い時間を毛の手入れに充てている。

💛~💛~💛
それは顔を洗うことから始まる。
まず腕や手先をきれいに舐め、
それでコシコシコシコシ・・
顔だけは、腕をタオルのように湿らせて拭く。
顔の右側が終われば左側へと続く。
眼のあたりも腕の中ほど部分で丁寧に拭く。
耳の中も忘れずに、手の先を丸めてクリクリやっている。

ここで終わるかに見えるが、さにあらず。
これからが長いのなんの。

顔をぐるりと左後ろにまわして、
左の首から背中へ、ペロペロ・・
同じようにして右の首から背中へ、
そして腰回りへと続く、続く、続く。
一所懸命に舐めまわす。

さすがにくたびれるのか、
ちょっとひといき、ゴロリと伸びる。

(おや、寝ちゃったかな・・)
私はじーっと目を凝らす。

・・と、やおら身を起こして、ふたたび始まる。

顎の下から、胸もと、お腹までをペロペロ・・
両後ろ足もペロペロ・・
最後は長いしっぽだ。
両手で挟むようにしながら、
大事そうに細い先まで舐め続ける。

ぞんざいに舐めた所でもあったのか、
お腹とか首元に戻ることもある。
ペロペロリ・・・

そして、ついに、フィニッシュ!!
30分から40分かかる。
おつかれさまでした!!!

なかなか、みごとなエスティシャンである。

コメント

タイトルとURLをコピーしました