第二部Ⅱ ⑨ウンチハイ

ウンチハイ 飼い猫

第二部Ⅱ ⑨ウンチハイ

 

今回は、ウンチハイのお話。
毎回、ゲロやら下の話で恐縮です。

[猫あるある]だと言われそうだけれど、
凛はウンチをする時になると、ソワソワ落ち着かなくなる。
うぇーん、うぇーんと悲し気に鳴き始め、
こちらをさかんに気にかける。
困っているようにも見える。
まるで、
『いまからウンチだけど知らんふりしてよね!』
と言ってそうな感じ。

とにかく凛は清潔なトイレを好む。
すぐに片づけなければ、うるさく鳴くので、
見ないふりをしつつ、身構えている。
終わったと見るや、私は飛んで行って、
①ブツを取る。
②ウェットペーパーでトイレ床を拭く。
③消臭剤をふりかける。
④猫砂を足す。
その後、おおげさに[ことほぐ]

最後に、ことほぐのは、
初代猫の大吉が便秘で苦しんでいたからで、
私としては、めでたい!と思っているからである。

私が①から④の工程をせっせとはたしている間、
凛は、ものすごい勢いで家中を走り回っている。
爪で床を引っかいて走るので、
ジャジャジャジャジャという音がする。
俗に[ウンチハイ]といわれる行動らしい。

⚘~~⚘~~⚘~~⚘

この行動は、猫がまだ危険と隣り合わせで生きていた、
野生の時代が関係しているという。

野生時代から、猫はきれい好きだったようで、
ウンチはねぐらから離れた場所でするものだった。

ところが、そこまで行くのも命がけだったりする。
いつ、敵に見つからないとも限らない。
草陰に隠れたり、木に登ったりしながら、
やっとその場にたどり着いた。大冒険だ!

さて、首尾よくウンチを終えた猫は、
ここで一気に気分が高揚して絶好調になる。
『よかったー!!』
その高揚感のまま、ねぐらまで帰るわけだ。
そうはいっても、帰りだって命がけ。
だから、猫は猛スピードで駆け抜ける。
ジャジャジャジャ・・・
そして、やっと、ねぐらに帰り着くというわけだ。

その歴史が、飼い猫になっても猫の中に残っているという。

「うちの猫って大騒ぎするのよ~」なんて、
私ものんきに笑っていたのだけれど、
[ウンチハイ]は、
飼い猫になって長い歴史を持つ猫たちでも、
その心の中には、まだ野生の本能が残っている。
・・という証拠なのであります。

 

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