(7)里帰り猫 ご紹介ページ ②ミケちゃん(美毛嬢)(1994年 秋)

庭猫 
クロミちゃんとミケちゃん

(7)里帰り猫 ご紹介ページ ②ミケちゃん(美毛嬢)(1994年 秋)

 

ぞうきん猫の子ども。

にゃんこ亭で生まれた5匹の子猫の1匹。

クロミちゃんと同じ経過をたどり、「М氏宅」の飼い猫となる。

 

だれでもが、「まあ、きれい!」と認める美しい三毛猫。

三毛のなかの三毛といえるほどに整った模様の持ち主である。

グリーンの大きな眼。長いしっぽ。

クロミちゃんより、やや大柄。

 

口もとに黒いパッキンがある。

こんな猫を、おはぐろ猫というらしい。

 

М氏の命名は「ミケ」。

わたしの付けた名前は、「ミケーネ」。

通称は「ミケちゃん」である。

漢字での表記は「美毛嬢」。

 

クロミちゃんの頭の良さに隠れて、

あまり存在を主張できずにいる。

・・というか、存在を主張したとたん、

クロミちゃんのお怒りをかうので、

自分を限りなく抑え込んでいるように思われる。

 

背中に鉄板でも入れているの?と思うほど。

カチコチと堅くて、猫の柔らかさは感じられない。

かたくるしい、というイメージがある。

クロミちゃんに牛耳られているので、

かわいそうに、体中、凝っているのかもしれない。

 

いちど、家出した経験がある。

М氏が、ほうぼう捜しまわったところ、

200メートルばかり離れたお宅の、

門の奥に、ちんまりと座っていたという。

そのお宅の飼い猫となって暮らしていた様子。

「ミケ!」と呼んだら、バツの悪そうな顔をして、

あさってのほうに、顔をそむけたらしい。

連れ帰ったものの、М氏は、ショックを受けていた。

 

それにしても、日頃のおとなしさからは、

家出という思い切った行動は、想像できない。

よほど、クロミちゃんの束縛に耐えきれなかったのか、

あるいは、クロミちゃんとの話し合いでもあったのか、

いずれにしろ、ミケちゃんは、無駄な争いを避けたのだろう。

そのように考えると、

ミケちゃんも、タダモンではなかったと思う。

なんといっても、ぞうきん猫の娘なのだから。

 

背中鉄板なので、

「ミケーネ・テッパーンゼ・ミケ」という、

ミドルネームも持っている。

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