第二部Ⅳ ⑤おしゃべり猫

飼い猫

第二部Ⅳ ⑤おしゃべり猫

 

うちの猫になりたての頃の凛は、ひどく悪声の猫だった。
まだ子猫といっても良い頃だったにもかかわらず、である。

文字にするには難しいけれど、
強いてするなら・・ゲェー、グェー・・という調子。

あらぁ~、すごい声だことね、と驚いたものだ。
だからだろうか、それ以来、あまり鳴かなくなった。
気の毒な反応をしたものだと、ちょっと反省する。

ところが、最近、凛は、しごくおしゃべりである。
にゃ~・・ではなく、
『きゃっ』とか『うきゃっ』とか『あん』と鳴く。
もちろん、『ゲェ』『グェ』というのはあいかわらず残っている。
そのゲェグェを、最近取得した鳴き方の中に、
かなり上手に組み合わせて、長いフレーズにして鳴く。

『うきゃ~ゲェああんグェんんきゃ~ゲェォきゃんん~』
たまに『にゃ~ん』も入りつつ、何パターンも続く。

複雑すぎて、意味不明なのだけれど、
首を傾げたり、見上げたり、体をすりよせたり、
私の脚にしっぽをからませたりして、
抑揚をつけながら鳴くので、
きっと、なにかを話しかけているのだろう。

「ああ、そうよね!」
「なるほどね~」
「おりこうじゃん!」
「さすが!」
一応、返事をしたりあいづちをうったりする。
すると、満足そうにして目を細めるあたり、
私のあいづちは、あまり外れてもいないのかも。

そうはいっても気にかかる。
何をそんなに一生懸命話しているのかな・・
ドラえもんの[ホンヤクこんにゃく]が欲しいこの頃。

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