(Ⅺ)にゃんこ亭の猫たち
⑨のどうたと声明
大吉の「のどうた」は、すばらしい。
ブンブン
ゴーロゴロ
ゴンガー グールグル
大きな体いっぱいに、
重低音を響かせる。
白い毛がフルフルと震えるほどに、
身体全体から、響きわたる。
大吉の、のどうた を聴くたびに、
若い僧侶たちの歌う「声明」がよみがえる。
声明は「しょうみょう」と読むのだけれど、
法衣に袈裟をまとった僧侶たちが、
仏典を{調べ}のように唱和する。
分かりやすくいうと、
僧たちの合唱団である。
30人ほどの僧侶たちの歌声を聴いたのは、
17年も前のことだった。
横浜の音楽堂には、
朗々と、ときに しめやかに、
僧たちの歌声が響き、心に沁みわたった。
信仰心など皆無の私でさえも、
魂がふるえ、浮遊するような感動を覚えた。
この声明は、
グレゴリオ聖歌に匹敵するものらしい。
あまり知られていないのが、
なんとも残念なことだと思う。
その僧たちの合唱団で、
声明を歌う大吉を想像する。
いいなぁ・・♡
見劣りしないなぁ♡
デレデレする私は、
かなりなバカである。
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