(7)里帰り猫 ご紹介ページ ③黒猫のクマくん
男の子である。
名前は「クマ」
全身、真っ黒猫。
美しいブルーグリーンの眼をもつ。
スラリと長いしっぽの持主。
体つきは、すばらしくスレンダーである。
小さな黒ヒョウのイメージ。
そのイメージ通りの、スピード感にあふれた走りをする。
ネコリンピックがあれば金メダルまちがいなし!
おだやかな性格で、もの静かである。
クロミちゃん姉妹と同年齢。
М氏宅の飼い猫である。
生まれて間もないころに、М氏に拾われる。
手のひらにすっぽり入るくらいの小ささで、
「見つけた時は、ネズミかと思った」とМ氏。
・・見つけたのは、
М氏といっしょに散歩していた、あの「にゃんこちゃん」だった。
え、どの、にゃんこちゃん? ですって・・。
ぞうきん猫の母親だった、あの、茶トラ猫のにゃんこちゃん!です。
にゃんこちゃんは、かなり前に、М氏宅の飼い猫に納まっていたらしい。
(なんと、クロミとミケの姉妹猫たちは、偶然にも、
自分たちの祖母猫と暮らすようになったってわけ)
このクマくん。
人に育てられたせいか、人懐っこくて、大の人好き!
人に対する警戒心は、たぶんゼロ。
いつでも撫でてオーケー。
いつでもウェルカムである。
呼ぶと、遠くからでも、走って来てくれる。
このように書くと、おちょうし屋の猫のようだけれど、
決してそうではなく、もの想う猫である。
しかも、とっても寡黙である。
猫らしく鳴くことは、ほとんどない。
まれに、うっかり、鳴くこともあるけれど、
『ni』といったとたん、パッと止める。
わたしは、そんな時、クマくんは人のことばで、
あのね・・とか、言いたかったのかな、と思う。
・・ふっと、悲しい眼をする時が、あったから・・。
クマくんのおもしろい性質としては、
水を決して怖がらなかったことがあげられる。
水遊びの好きな猫なんて、ちょっと驚きだった。
庭のホースの水をクルクル回転させると、
うれしそうに突進して、じゃれついてきた。
体中、ぬれそぼっても平気で!
・・小さな虹のきらめきの中に、
黒ヒョウのような猫がしなやかに泳ぐ・・。
夏のにゃんこ亭の名物だった。
コメント