⚫最終章
⑥宣告を受ける
・7月28日
午前2時 座薬
少し楽になったらしく、
私のベッドで一緒に眠る。
午後、動物病院へ
猫インターフェロン 3回目
点滴(痛み止め、胃薬、抗生剤)
体重5・34㎏
すっかり痩せてしまった。
どんな薬よりも、解熱のための座薬が、
大吉を楽にしてくれるように思う。
・7月30日
朝7時ごろから、外に出たいと鳴く。
夜、動物病院へ
点滴(二週間効く抗生剤入り)
⚘~~⚘~~⚘~~⚘
院長先生と話しあう。
大吉は、助かる見込みはないという。
これまでのように、
点滴(栄養剤、抗生剤、痛み止め入り)をして、
やすらかな死を迎えさせるということに決めた。
しかし、これから、
大吉の容態が[尊厳]ということから遠のくとしたら、
――つまり、下あごがすっかり腐って、
ドロドロになってしまったとしたらーー
その時は、安楽死を考えたらどうか、という。
安楽死という言葉に、暗澹とする。
「・・その薬を打ったあと、
どれくらい意識があるんでしょうか」と訊く。
「すぐです。・・眠るように」という。
そんなのは嫌だ!
命に対して、そんな権利はない、と心が叫ぶ。
力尽きたときが、死ということではないかと思う。
でも、今だって、大吉は苦しい。
さらに苦しくなるのだろうか・・
苦しいまま、永らえさせるのだろうか・・
・・大吉はキャリーバスケットの中で、
じぶんのことなのに、何も言えない・・
どんな思いで、聴いていたろうか・・
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