飼い猫

(Ⅴ)にゃんこ亭の猫たち ④アレルギー反応

(Ⅴ)にゃんこ亭の猫たち ④アレルギー反応 セピアが来て十日ほど経った頃、娘の鼻がグズグズいいだした。 コホ、コホ・・軽い咳もしだした。 娘は平気そうにして、何も言わなかったし、 わたしも、気づかないふりをしていた・・が、 そのうち、眼が充...
飼い猫

(Ⅴ)にゃんこ亭の猫たち ③セピアの毎日

(Ⅴ)にゃんこ亭の猫たち ③セピアの毎日 セピアと娘は、ピトッとくっついている。 ノートを開けばその上に、椅子に座れば膝の上に、 セピアは、娘のあとを追って行く。 娘は、それが嬉しくてたまらないらしい。 セピアはおもしろい猫で、お菓子の空き...
飼い猫

(Ⅴ)にゃんこ亭の猫たち ②ウチの猫となる

(Ⅴ)にゃんこ亭の猫たち ②ウチの猫となる 猫は、べっ甲模様の女の子だった。 顔の真ん中あたりを区切るように、 黒い十字の模様が走り、それが、 この小さな猫に、なかなかの迫力を出していた。 しかし、迫力の陰に、利発そうな顔が見える。 捨て猫...
庭猫 

(Ⅴ)にゃんこ亭の猫たち ①迷子の子猫 (2000年 8月下旬)

(Ⅴ)にゃんこ亭の猫たち ①迷子の子猫 (2000年 8月下旬) その子猫は、買い物帰りのわたしの足元に、 ぶち当たるようにして寄ってきた。 歩道の低木の陰から、ふいに飛び出してきたのだった。 首輪をしているから、飼い猫だろうと、 そのまま...
庭猫 

(Ⅳ)にゃんこ亭の猫たち ⑥ペンダントの話  💎その3『好みがあるの』

(Ⅳ)にゃんこ亭の猫たち ⑥ペンダントの話 💎その3『好みがあるの』 なにはともあれ、白い筒状のペンダントが出てきたわけだから、 物置の上に鎮座しているクロミちゃんの首に掛けた。 ・・ものすごい形相で、ある動作をくり返す。 下の牙で、首のあ...
庭猫 

(Ⅳ)にゃんこ亭の猫たち ⑤ペンダントの話  💎その2『わたしのものよ』

(Ⅳ)にゃんこ亭の猫たち ⑤ペンダントの話   💎その2『わたしのものよ』 「あら?また、なくなってるじゃないの?」 昨日、見つかったはずの白いペンダントが、 またまた、クロミちゃんの首から消えてしまっていた。 わたしの驚きに、クロミちゃん...
庭猫 

(Ⅳ)にゃんこ亭の猫たち ④ペンダントの話   💎その1『失くしてしまったの』

(Ⅳ)にゃんこ亭の猫たち ④ペンダントの話   💎その1『失くしてしまったの』 黒いゴムにビーズを通しただけの簡単な首輪を、 クロミちゃんとタクちゃんに作ってあげてから、 三週間ほど経った頃のこと。 【(Ⅲ)にゃんこ亭の猫たち ⑦最初の首輪...
庭猫 

(Ⅳ)にゃんこ亭の猫たち ③もうひとつの別れ(ニセマンの去った翌日に)

(Ⅳ)にゃんこ亭の猫たち ③もうひとつの別れ(ニセマンの去った翌日に) ニセマンが、にゃんこ亭から姿を消した翌日、 獅子丸もまた、居住まいを正して、わたしに別れを告げた。 【(8)にゃんこ亭の猫たち ⑨獅子丸くん 参照】➡ 男子猫の宿命なの...
庭猫 

(Ⅳ)にゃんこ亭の猫たち ②別れの日

(Ⅳ)にゃんこ亭の猫たち ②別れの日  ニセマンの体調は、前よりも格段に良くなっていた。 食欲も出てきていたが、 いったん落ちた筋肉は、なかなか戻らない。 骨ばった臀部が、痛々しいくらいに尖って、 歩くときに、脚がかすかに震えていた。 季節...
庭猫 

(Ⅳ)にゃんこ亭の猫たち ①ボス猫の老い・・ (2000年 秋)

(Ⅳ)にゃんこ亭の猫たち ①ボス猫の老い・・ (2000年 秋) このあたりのボス猫だったニセマンにも、 老いがしのび寄ってきたようだった・・。 【(8)にゃんこ亭の猫たち ⑧ニセマン 参照】➡ ニセマンには、ボス猫としての矜持があるらしく...