庭猫 

(5)猫忍者 クロ ②雪遊び (1994年2月)

(5)猫忍者 クロ ②雪遊び (1994年2月) クロは、ネコジャラシで遊んで以来、 忍びの術をあまり使わなくなった。 それどころか、わたしを見かけると、 ぴょん! 飛び跳ねるようにやって来て、 頭をすり寄せたり、 ときには軽く体当たりなど...
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(5)猫忍者 クロ  ①黒猫 あらわる (1993年 秋)

(5)猫忍者 クロ  ①黒猫 あらわる (1993年 秋) 庭に、ちいさな黒猫があらわれた。 どうやら男の子らしい。 マント嬢も来ていた頃だが、 かち合うということはなかった。 ツツジの植え込みの中や、花壇の裏に隠れながら、 マント嬢の出入...
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(4)マント嬢 ⑨そうだったのか!!!

(4)マント嬢 ⑨そうだったのか!!! だいぶ経ってから、ふいにわたしは、あることに思い至った。 マント嬢は、ぞうきん猫の最初の子どもだったのではないか!! 数年前、鬼のような言葉を投げつけた、あのときの子猫・・。 ・・「こんなところで子育...
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(4)マント嬢 ⑧突然の別れ (1994年3月)

(4)マント嬢 ⑧突然の別れ (1994年3月) 3月末。 あんなに連日長く居続けていたのに、 ある日をさかいに、ぱたりと来なくなった。 路地にも、歩道にも、姿が見えない。 なにか異変があったに違いない。 やきもきして暮らしていたが、 今日...
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(4)マント嬢 ⑦疑問 (1994年 2月)

(4)マント嬢 ⑦疑問 (1994年 2月) 年が明けて、2月に入ると、 マント嬢は、長く居続けることが多くなった。 どれくらい長くか、というと、 朝8時から夕方5時過ぎまで、というぐあい。 たまには外に出るものの、すぐに戻ってくる。 そし...
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(4)マント嬢 ⑥マントさま改め マント嬢 

(4)マント嬢 ⑥マントさま改め マント嬢  しばらく経ったある日のこと。 わたしの話を聞いた知り合いが、 「その猫なら、うちの近所の猫よ。 まちがいないわ。 小学生の男の子のいるおうち。 その子が、外にいた猫を抱き上げて、 さ、帰ろうかと...
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(4)マント嬢 ⑤呼び名は マントさま

(4)マント嬢 ⑤呼び名は マントさま 猫に呼び名をつけようと話し合った。 いつまでも、「ねこさん」じゃあ、ちょっとね。 堂々とした様子は、おれさま風だったから、 「男の子に違いない!」 わたしたち家族三人の意見は一致した。 真っ白な胸もと...
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(4)マント嬢 ④午後2時に

(4)マント嬢 ④午後2時に 約束の日は日曜日だった。 「来ますかねぇ・・」 朝から、夫はニヤニヤ笑ってばかりいる。 そして、ときおり、 「いや、来たら、たいしたもんだよ。 もう、そんなことになったら、猫にひれ伏すよ。 でもさ、考えてみてよ...
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(4)マント嬢 ③賭け

(4)マント嬢 ③賭け 「明日の2時ごろ、猫が遊びに来ます!」 夕飯を食べながら、家族に告げた。 (夕餉のメニューはドライカレーだったのね) 「どういうこと?」 娘と夫が聞き返した。 「今日、約束したのよ」 わたしは、昼過ぎに出会った賢い縞...
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(4)マント嬢 ②お誘い

(4)マント嬢 ②お誘い 「あのぉ、・・ねこさん」 猫は歩く姿のままで、ピタリと足を止め、 顔だけふり向いて、ニャ、といった。。 そして、初めてわたしの顔を見上げた。 『なにか?』 といってそうなまなざしだ。 なんて、きれいな猫なの! 江戸...