飼い猫

第二部Ⅱ ①はからずも、脱走

第二部Ⅱ ①はからずも、脱走 いつか凛もハーネスをつけて、 大吉のように、私たちと一緒に散歩(にゃんこ亭の猫たち①散歩する猫➡)できないだろうか。 そんなひそかな希望をいだいていたのだった。 時期尚早ではあったけれど、 その日のためにハーネ...
飼い猫

第二部 ⑧サナダムシ

第二部 ⑧サナダムシ 2016年12月1日 小さな種のようなものが床に落ちていた。 大きさでいうとリンゴの種くらい。 色は黄色っぽい。 いったい何だろう? 硬いし、植物の種のようにも見える。 初めて目にするものだったけれど、 なんだか、いや...
飼い猫

第二部 ⑦避妊手術

第二部 ⑦避妊手術 凛が我が家の猫になってから[半月]経った。 獣医によると、 すでに1歳になっているというのに、 避妊手術をした形跡はないという。 「もしかしたら、一回は、お産してるかもね」 ともいうのだった。 なんとも不思議な話である。...
飼い猫

第二部 ⑥意外にも活発 

第二部 ⑥意外にも活発  猫インフルもだんだん良くなったものの、 涙目はなかなか以前の状態には戻らない。 獣医は、涙目は当分続くでしょう、という。 我が家にもだいぶ慣れてきて、 ケージから出ている時間が長くなってきた。 たまには、しぶしぶ抱...
飼い猫

第二部 ⑤名前は凛

第二部 ⑤名前は凛 猫友だちから電話があった。 「猫を引き取りたいという人がいる」と。 子どもが三人いる人だという。 まだ、どこかの飼い猫だという疑念が捨てきれない。 なにしろ、きれいすぎる猫だったから。 買い物の帰りに、偶然、 猫を引き取...
庭猫 

第二部 ④どこから来たのだろう?

第二部 ④どこから来たのだろう? 黒猫は、女の子で、いたって健康体だった。 獣医は歯を診て、1歳にはなっているようだ、と言った。 半年ぐらいの子猫だとばかり思っていたので、私はとても驚いた。 毛並みも美しいし、爪も柔らかい。 さまよって苦労...
庭猫 

第二部 ③迷子らしい 

第二部 ③迷子らしい  猫友だちに黒猫の話をすると、 「一週間くらい前から見かけている」という返事。 ということは、迷子ってこと? どうみても捨て猫とは考えにくい。 美しい猫だし、うらぶれた感じがない。 迷子になって間もないということだろう...
庭猫 

第二部 ②なんということでしょう

第二部 ②なんということでしょう 黒猫は濡れ縁に飛び乗って、かすかに鳴いた。 お腹がすいているらしい。 そうはいっても、 痩せてはいないし汚れてもいない。 きっと、近所の飼い猫だろう。 「おうちに帰りなさい」 猫は、聴く耳持たず、という感じ...
庭猫 

第二部 ①猫があらわれた!

第二部 ①猫があらわれた! ある日、猫が庭にあらわれた!! まだ幼そうな猫で、ハナミズキの陰から、 すらりと長いしっぽがのぞいた。 ⚘~~⚘~~⚘~~⚘ あまり私がしょげかえるものだから、 夫は、庭にまた猫が迷い込んできたら、 その猫を飼お...
飼い猫

⚫最終章Ⅱ ⑨風が吹き抜ける

⚫最終章Ⅱ  ⑨風が吹き抜ける 数日後のこと。 ペットショップには、 「ミケちゃんの飼い主が決まりました💛」 という嬉しい張り紙があった。 飼い主の都合で引き取りは2日後らしいけれど、 くだんの三毛猫は、はしゃいでいる。 ボールやねずみちゃ...